Adlut & Children with Developmental Disabilities

発達障害児童への相談支援への取り組み

 

社団法人日本認知行動療法の児童臨床心理士部会は、学習障害、注意欠陥多動性障害、広汎性発達障害を中心とした発達障害者及び発達に課題のある児童及び成人を対象にした、欧米で使用されている行動療法(BT)や認知行動療法(CBT)に基づく療育や、学習支援システムを作ることを目的として、当社団メンバーである医療、教育、セラピストの専門家などで構成されている療育指導の研究機関です。児童臨床心理士の資格認定及び臨床訓練を実施しています。


発達障害児童の支援は、当会の関連会社であるメルケアにて実施していますのでこちらのウエブサイトをご覧下さい。JABCTは一般社団法人であり社団の会員への情報提供やコンサルテーションのみを提供しており、会員以外へのサービスは実施しておりません。

成人発達障害者への相談支援への取り組み

社会福祉から取り残される成人発達障害者

発達障害は、とりわけ児童の問題として教育現場で注目されてきました。それに比べると、成人の発達障害は社会的認知に乏しく無視され易い状況であり、今なお、発達障害といえば「子供の障害」であるとの認識を持っている人も少なくありません。

また、実際の支援も発達障害児に対するものに偏りがちであり、医療機関も多くが児童への対応に手いっぱいで、成人への対応は遅れています。発達障害者支援法も、就労支援に関する規定(第10 条)や、成人を含む発達障害者の地域生活支援に関する規定(第11 条)、権利擁護に関する規(第12 条)を設けてはいるものの、全体的に、児童の発達障害の早期発見、早期の発達支援に重点を置いた内容になっています。

問題点として、早期から支援を受けても、成人期に達した途端に支援が途切れてしまったのでは、結局は社会に適応できなくなるおそれがあります。さらに、早期発見・早期支援の機会を得ることができずに成人した発達障害者も多いのが日本の実情です。このような成人発達障害者たちが現在、様々な社会問題の一因を成しているのであり、彼らに対する取組みもまた極めて重要であることは言うまでもありません。

特に、早期発見・早期支援の機会なく成人した発達障害者が、社会福祉から大きく取り残されている実状は放置されてはなりません。自分が発達障害であることを知らずに苦労しながら成長し、成人後も引き続き発達障害ゆえの苦労を抱え続けるのに加えて二次障害を患い、過去の心的外傷にも悩まされる成人発達障害者の「どうにかして欲しい」という切実な声は方々で聞かれます。

発達障害児支援に比べて遅れている成人発達障害者支援の充実を求めるこうした当事者からの要望は強く、厚生労働省は現在、都道府県等が設置する発達障害者支援センターの整備を図っているところであり、同センターの業務には、成人発達障害者に対する就労支援や相談も含まれます。また、同省やその所管の独立行政法人等は、発達障害者の就労支援モデルを模索している段階です。さらに、平成20 年度からは、同省の研究事業により、成人発達障害者の就労、精神保健福祉、精神科医療等のネットワーク支援の研究も開始されましたが、他方、自治体による成人発達障害者支援については、体制を整えている自治体がある一方で、まだ取組みの進んでいない自治体も多くあります。

アセスメントの重視と治療者育成

平成208 月、厚生労働省の発達障害者施策検討会が提出した報告書は、次のように指摘しています。「発達障害者に提供されている様々な支援手法が、十分な検証を受けていない現状にあること、及び検証された支援手法を適用する際は、発達障害者に適したアセスメントを踏まえた上でなされることが必要であることから、国として効果等を客観的に検証した支援手法のメニューを整備し、普及することが必要である。また、検証された支援手法を適用する際は、発達障害者に適したアセスメントを踏まえた上でなされることが必要である」。専門家の育成も必須であり、これはわが国の発達障害者支援にとっての課題の一つであります。

成人発達障害をめぐっては、その普及・啓発に始まり、診断する医師等やカウンセラーなどの臨床経験豊かなな人材の育成、全国の各地域における支援体制の構築及び地域間格差の解消、就労支援のほか生活支援や心理的ケアをも含む幅広い支援への取組み、効果的な支援手法に関する検証、さらにこれらを制度化するための新たな立法や法改正等、なされるべきことは山積しています。発達障害に対する認識が次第に広まり、支援や取組みが進みつつある中で、現在はまだ手薄い成人への支援に対しても、今後認識が深まり、取組みが深化されるよう当会としても専門部会を設置して取り組んで参ります。

発達障害とは

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