認知行動療法とは
Purpose
認知行動療法とは
認知行動療法とは,行動科学と認知科学を臨床の諸問題へ応用したものと定義されます。複数の理論とそこから生まれた多数の技法を包含した広範な治療法として発展しています。
- 問題を具体的な行動(思考、情緒、運動全てを含む精神活動)として捉え,どのような状況でどのような精神活動が生じるのかという行動分析をします。
- 問題解決のための治療目標を具体的に明確にし,その変容をめざします。
- 「行動」の変容のためには,どのような体験が必要であるかという考え方をします。
- 観察可能あるいは定義可能なパラメータ(例えば,点数化した不安の程度,ある行動の頻度や持続時間,脈拍などの生理学的な測定)を用いて,試行する治療の効果を検証することができます。
- 問題や疾患に応じた治療プログラムが多くつくられており,それらの多くで治療効果が実証されています。
Activity
認知行動療法事典
認知・行動療法学会では,認知行動療法に関する研究・臨床活動,教育・研修活動の促進を目指し,認知行動療法事典を学会編纂によって刊行いたしました。その一部は,以下からご覧いただけます。
Introduction
公認心理師と認知行動療法
学会誌「認知行動療法研究」の第46巻第2号(2020年5月発行)において、「公認心理師と認知行動療法」という特集が組まれました。以下よりご覧いただけます。
- 巻頭言「公認心理師と認知行動療法」の特集にあたって
- 公認心理師における認知行動療法と教育研修
- 認知行動療法師の教育研修と公認心理師等による外来認知行動指導(案)の単位制
- 保健医療分野への認知行動療法の適用と課題—うつ病・不安症/不安関連障害・摂食障害について—
- 保健医療分野への認知行動療法の適用と課題―身体疾患のチーム医療と認知行動療法―
- 公認心理師法施行後の文脈で「行動福祉」を活かす―生態・行動的な視点からの示唆―
- 教育分野への認知行動療法の適用と課題
- 特別支援教育分野への認知行動療法の適用と課題
- 司法・犯罪分野・嗜癖問題への認知行動療法の適用と課題
- 産業・労働分野への認知行動療法の適用と課題
Guideline
世界認知行動療法連合(WCCBT)トレーニングガイドライン日本語版
世界認知行動療法連合(WCCBT)は,エビデンスに支持された認知行動療法(CBT)の開発と実施を通して,世界の人々の健康とウェルビーイングの促進を目指しています(https://wccbt.org/aims-and-mission)。 CBTを実践する際に必要な知識とコンピテンシーのガイドラインを示すために,WCCBTトレーニング資格認定委員会は,2023年5月に『WCCBT認知行動療法トレーニングガイドライン(https://wccbt.org/training-guidelines)』を作成しました。 日本認知・行動療法学会(JABCT)と日本認知療法・認知行動療法(JACT)が共同で作成した日本語版は,以下からご覧いただけます。